発売から50年以上にわたり愛され続けるロングセラー絵本「わたしのワンピース」(にしまきかやこ 作 こぐま社)をご存知でしょうか?
こちらの絵本ですね。
この作品の対象年齢はこぐま社によると3歳から5歳頃までとなっております。
特に小さなお子さまにとってこの絵本の魅力とは、子どもが描いたような親しみやすい絵とストーリー、ワンピースの模様がころころと変わる様が面白いところです。
しかしもう少し深く考察していくとこの作品は
ということを教えてくれる、大人も楽しめる内容の絵本だと思います。
この記事では、大人も楽しめるロングセラー絵本「わたしのワンピース」のねらいや作品が伝えたいことを、管理人の考察や解釈をまじえて詳しく解説していきたいと思います。
※記事にはPRが含まれます
わたしのワンピース あらすじ
真っ白な布切れが空から落ちてきました。主人公のうさぎがミシンでワンピースを作りました。
最初は真っ白なワンピース、お花畑を散歩したらワンピースが花模様になり、雨が降れば水玉模様のワンピースに変わっていきます。
うさぎはどの模様のワンピースも「わたしに にあうかしら」ととっても楽しそうに歩いていきます。
わたしのワンピース ねらい・伝えたいこと
うさぎのワンピースは心や感情を現している
これは個人的な解釈ですが主人公のうさぎの真っ白なワンピースは“心”や“感情”を現しているように思うのです。
真っ白なワンピースがうさぎの体験によって様々な模様に変わっていく様は、まるで最初は真っ白だった心がいろいろな経験によって喜びや悲しみといった様々な感情を知る様子を現しているように私は思います。
生まれたばかりの赤ちゃんは「興奮」というシンプルな感情しか持っていないとされています。生後3ヶ月くらいで「快・不快」の感情がめばえ、成長するにつれ喜びや悲しみといった感情も生まれるようになります。
真っ白なうさぎのワンピースも大好きなお花畑を散歩すれば花模様に、雨が降れば水玉模様に、眠くなれば星の模様になります。
そして、この物語の1番のポイントはワンピースがどの模様になっても主人公のうさぎは「わたしに にあうかしら」と嬉しそうに言うところです。
そんなうさぎの姿は、喜びや悲しみなど自分が感じる様々な感情は、それが例え怒りなど一見すると悪いものであっても、どれも自分にとって共に寄り添い生きていく大切なものであるということを教えてくれるような気がするのです。
洋服自体が人の心に寄り添うもの
また、うさぎのワンピースが感情や心を現しているもう一つの理由として、洋服自体が人の心に寄り添うものだからということがあげられます。
その時の自分の気分や感情で着る洋服を選んだりした経験はありませんか?
いつも身にまとうものだからこそ洋服は、人の心も現し、楽しい時も悲しい時も寄り添ってくれる自分だけのものだと思います。
それはまさにこの絵本の題名「わたしのワンピース」にも現れていますね。
自分のどんな感情や心も自分にとって共に寄り添い生きていく大切なものであると教えてくれる温かい絵本だからこそ、発売から50年以上経っても愛され続けるロングセラー絵本なのでしょう。
以上、筆者の考察や解釈をまじえて「わたしのワンピース」のねらいをご紹介してきました。
絵本ですので、この作品を読んで感じることはきっと人それぞれ違うと思います。
是非みなさまの楽しみ方を見つけてみてくださいね。
絵本ナビで無料で試し読みをする▼わたしのワンピースのグッズはこちら
絵本「わたしのワンピース」ねらいまとめ
絵本「わたしのワンピース」は、喜びや悲しみなど自分が感じる様々な感情はどれも自分にとって共に寄り添い生きていく大切なものであるということを教えてくれる、子どもだけでなく大人も楽しめる作品です。
この作品の対象年齢はこぐま社によると3歳から5歳頃までとなっておりますが、お子さまが大きくなってからも楽しめるのがこちらの絵本の魅力です。
大人の方はもちろん、お子さまにも是非3歳からたくさん読み聞かせてみてくださいね。